« 尾張名古屋は人でもつ | トップページ | 二代目へっぽこ先生の登場 »

2007年5月20日 (日)

今に生きる三方よしの精神

 2年近く前、滋賀県栗東市の女性起業家を訪問した帰路のこと、お隣の近江八幡市に立ち寄った。近江八幡さんで有名な日牟礼八幡 (ひむれはちまん)があり、近江商人の厚い信仰を集めてきた。へっぽこ先生、寄り道をしてJR近江八幡駅前に降り立った。近江八幡駅はどこにでもある地方都市の駅前とあまり代わりばえしない。むしろ観光案内はすぐに見あたらず、人影も少なく商売気のない町のように見えた。近江商人は途絶えてしまったのか。そんな八幡さんまでそっけない一本道の町並みをテクテクと20分ほど歩いただろうか、初夏のこともあり汗びっしょりであった。旧市街の日牟礼八幡まで住宅が並ぶだけでほんと何もない町である。途中コンビニと総合スーパーを一軒ずつ見かけただけである。ところが八幡さんの両脇には和菓子屋と洋菓子屋があり、疲労回復に店内で涼んでいると店員さんが椅子のある場所に誘導してくれた。店内は観光客で大盛況である。いま流行りのパテシエがところせましと動き回っている。へっぽこ先生もやっと元気が出てきてバームクーへンを購入し帰り支度をした。しかし駅からここに来るまでの30分を考えると、帰りはクーラーの効いたタクシーにしたい。店員さんにタクシーを呼んでもらい、しばらく店で待機した。店員さんの対応もよく、気分よく帰れそうだ。間もなくタクシーが来て店員に見送られて乗り込んだ。ここまではよくある話しだ。ことは降りるときに起きた。ドライバーさんが料金を取らないのである。日牟礼八幡さんのお隣にある洋菓子屋さんからもらっているから結構ですというのである。そこに現代の近江商人を見た。損して得(徳)取れの精神、三方よし(客よし、店よし、世間よし)の精神、現代の近江商人の心意気を垣間見た気がしたのである。今回お店は商品を購入してもらい(お車代を負担し)、へっぽこ先生はおもてなしのサービスを受けて満足し、タクシードライバー(世間)さんには仕事が生まれた。まさに三方よしの精神である。(拙著「みんなが主役のコミュニティ・ビジネス」ぎょうせい 2006年 に加筆して作成)

« 尾張名古屋は人でもつ | トップページ | 二代目へっぽこ先生の登場 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 今に生きる三方よしの精神:

« 尾張名古屋は人でもつ | トップページ | 二代目へっぽこ先生の登場 »