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2007年11月 4日 (日)

新街道を行く(13)山香る山形路を行く

 先週は、講演会で久しぶりに山形路に行ってきました。平日にもかかわらず、宿泊したホテルは満室で、平均の稼働率は87%を超える優良ホテルでした。客層を観察してみると、ビジネス客が60%、同窓会や会社の研修合宿が40%でした。これは朝の食堂をみれば一目瞭然でした。平日の同窓会は、団塊世代の同窓会(昭和37年◎◎中学卒業)でした。この会は地元の会で、女性の参加者が70%を占めていました。男性は会社勤めの方が参加できなかったことと、女性は子育てを終え、時間的な余裕があったからかもしれません。

 それにしても満室状態が続く秘訣は何なんでしょうか。

 1点目は競合のホテルが近くに存在しないこと、2点目は駅前立地 5分であること、3点目は24時間いつでも入れる天然かけ流し温泉が付帯していること、4点目は朝から”だだちゃ餅”をだすなど食事が比較的よいこと、5点目は宿泊料金が適正であることでしょうか。そして最後に、20歳代の若い女性がフロントをしめ、接客に華やかさがあることでしょうか。以前ある地方の温泉地に宿泊しましたが、その反対で閑古鳥が鳴いていました。食事が質素で美味しくなく、折角の温泉も23:00までしか利用できませんでした。

 流行るホテルの目安は、上記の6原則でしょうか。ただし上記山形のホテルの課題は禁煙対策が不十分で、ホテル内の公共空間がほとんど喫煙天国でした。折角、山形新幹線が全席禁煙にしたのに、客を受け入れる地元のホテルがこれでは”おもてなしのサービス”が台無しです。東京から山形までの快適空間が、駅を降りたらなくなっていたでは話になりません。一貫して筋の通った観光政策を真剣に考えないと、遠方からの客は遠のいていくことでしょう。いま、わが国の観光産業は、このような禁煙、喫煙に係わらず、地域全体でちょっとしたことへの対応、すなわちサービス水準を底上げすることが求められているのではないでしょうか。

 山形は車窓から眺める紅葉が最高でした。山がまさに香る季節でした。

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