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2008年2月17日 (日)

新街道を行く(24)小平の旧石器遺跡

 2月は東京都下の小平市中央公民館で講演をしてきましたが、年配者が多い中、小平市民の方々はやる気まんまんでした。参加者から久しぶりに熱気が伝わってきました。

 さて、このコラムは旅日記ですので、講演の帰りに見学してきた小平の隠れ旧跡、旧石器時代の鈴木遺跡についてコメントします。3万年前の人類(日本人の祖先?)が使用した打製石器が出た遺跡として考古学界ではたいへん有名だそうです。ところで3万年前とはいったい何代遡ればよいのでしょうか。人の一代を20年として計算すると千五百代前の祖先にあたります。少し気の遠くなるような話ですね。たとえば明治維新から140年経過していますので、これを一人の人生活動期20年で除すると明治維新から七代も経過したことになります。鈴木遺跡に展示してある打製石器の精巧さは見事といえます。遺跡は太古の石神井川の源にあたるそうですから、ここを水源に発達したそうです。わが国の旧石器遺跡は群馬の岩宿遺跡がつとに有名ですが、武蔵野台地にも同じ年代のものがあったのですね。石器を見ながら久しぶりに興奮し、太古へと夢をふくらませました(所長は少年期、考古学者になるのが夢でありました)。しかし残念なのは展示室がプレハブ家屋なのと日本であまり知られていないことですね。北京原人発見者のお一人(学者)が当地を訪れ、そのときの色紙と写真が掲載されていました。3万年前の旧石器発見は世界的にもすばらしい発見なのでしょうね。

 小平には江戸の水源確保のため、江戸時代初期に玉川上水が作られました。三百十余年を経過し、玉川上水はすっかり武蔵野の景観の一つになっていました。当時の開墾の苦心さが偲ばれます。

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