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2008年12月

2008年12月20日 (土)

講演旅行からわが国の経済状況を読む

 ホソウチ所長は、今回愛知県岡崎市、名古屋市、兵庫県上郡、岡山市、広島県尾道市、広島市、広島県福山市、岡山県笠岡市と、長期間にわたる講演・ワークショップ旅行から帰京した。

地域経済の状況は、やはり自動車産業のある愛知県が一番深刻で、そうした企業城下町は経済的打撃が一番大きいようだ。

瀬戸内海のある造船業のドックには、まだ船が沢山入っていたが、地元の人の話しによるとそこから先は仕事がないようだ。

今回、太平洋ベルト地帯に沿って東京から講演・ワークショップ旅行をしてきたが、わが国が誇る輸出型の大企業とその関連産業が特に深刻だ。新幹線のグリーン車の込み具合からも分かるものだ(いつもと違う)。

今回、毎日泊まるホテルも違ったが、ホテルの込み具合と予約の状況、小売店の店員さん、タクシー運転手の話しなどから、彼の地のビジネス環境がつかめたものだ。

そこから推察するに、わが国の地域経済は今後ますます深刻化していくだろう。

失業者が出ないことを祈るばかりだ。もし失業したら、コミュニティ・ビジネスで起業するのも選択肢の一つだ。

そして政府は、自立の道も用意すべきだろう。

政府は、コミュニティ・ビジネス起業には5年間の法人住民税や法人所得税の税減、事務所家費補助、無料の専門家派遣、人件費補助、広告費補助など各種インセンティブを用意すべきだ。

地域で等身大、身の丈サイズの起業こそ、地域雇用を生み出し、地域力向上の源なのだ。

2008年12月12日 (金)

限界集落と限界団地

ホソウチ所長は、講演やCB起業ワークショップで東京を離れる機会が多い。

各地で最近とみに空き家が話題になることが多い。その空き家で何かできないか、という点でよく質問を受ける。

限界集落には空き家問題がつきまとう。

ホソウチ所長は東京・多摩ニュータウンの一角に住んでいるが、築30~40年経過の公団分譲団地の空き室が話題になることが少なくない。

所長は、今回そうした現象を限界集落ならぬ限界団地と命名し、定義付けしてみた。

建物は築30年以上を経過し、エレベーターがない集合住宅。最寄り駅からバスを利用する。

自治会加入率は50%を切り、空き家率は30%を超える。

そのうち高齢者の住居率は全体の30%をしめると限界団地になる。

しかもその居住者に独居老人が少なくない。

やがて住民・市民自治が維持できなくなる。

限界集落は過疎地や中山間地だけの問題ではなく、都市部にも限界集落と同じこうした限界団地が数多く誕生している。

少子高齢社会を迎えたわが国では、こうした問題に対処する住民・市民自治による”新たな結い(共助)”や”新たな公”が求められる昨今なのだ。

行政(公助)だけに任せられない問題だ!

2008年12月 3日 (水)

元企業戦士は、地域デビュー心得中

最近のホソウチ所長には、『団塊世代の地域デビュー』というテーマの講演やセミナー依頼がグーンと増えている(それでも地域再生、地域活性化をテーマとするコミュニティ・ビジネスの方が圧倒的に多い)。

先日もあるところで受講生と交流をしてきたが、会社と自宅の往復生活を30数年してきた人がいかに多いかと考えさせられた。小生のように研究所をいくつか転籍してきたものには、その我慢強さに関心させられる。

日本の高度経済成長は、こうした企業戦士達によってなされたものであろう。『自宅近くの地域社会とはまったく無縁の生活でした』と彼らは一様に仰る。だからこそ、こうしてセミナーに参加して、何とか地域に溶け込んで行きたいと思うらしい。こうした人達がいればこそ、まだまだわが国の地域復活は可能だ。

地域デビューの先輩である奥さんが、脇で旦那の背中を押して欲しいものである。

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