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2009年3月

2009年3月31日 (火)

川越のまちづくりと朝ドラ「つばさ」

 ホソウチ所長は本日2009年3月31日付けをもって埼玉女子短大の客員教授を正式に退任する

思えば2000年4月からコミュニティ・ビジネス論を短大生に講義し、10年間に及ぶ

通勤は、自宅から東武東上線の川越駅経由で、JR川越線の武蔵高萩駅で降車し、そこからキャンパスまでスクールバスを利用し、10年間通った

通勤の行き帰りに、寄り道をしてよく川越の町を散策したものだ

この10年間の川越のまちの変貌は只事でなかった

仕事柄、全国各地のまちづくりを見てきたが、この10年間でわが国の一番上手くいったまちづくりの先進事例(年間観光客の入り込み客数は600万人ともいわれる)ではないかと思う

10年前にくらべて、今は川越の中心部に新しいマンションが林立し、まち中の居住が増えたが、しかし景観に問題が出たのは少し寂しい感じもする

また数年前に市が所有する中心部の元造り酒屋の再生プロジェクトの審議委員に選ばれて屋内を視察したが、この度、そのときのコンペ案を取り込んで、造り酒屋の建物がリニューアルオープンするという

CBの観点からも古いものが再利用されて残ることは嬉しいことだ

昨日から川越を舞台にしたNHKの朝ドラ「つばさ」も始まり、まちは歓迎ムードで一色だ

所長も初回放送はワクワク、うきうきしながら拝見したが、これから毎日チャネルを合わせそうだ

それには上述の他にも訳がある

コミュニティFMラジオの誕生に「つばさ」の主人公が取り組むと言う

ホソウチ所長も現在月1回ではあるが、コミュニティFMラジオの湘南ビーチFM(神奈川県逗子市・葉山町エリア)の番組「ハッピーコミュニティ・ビジネス」にレギュラー出演している(ちょうど1年が経過した)

湘南ビーチFMは、インターネットラジオにもなっているので、海外に住む日本人も聞いているという(コミュニティFMは単に災害時だけの放送ではなく、こうした楽しみ方もある、かつて湘南地域に住んでいた海外で暮らす駐在員の家族が聞いているという)

「つばさ」は、所長のようにセイ・ヤングやパックイン・ミュージックなどを聴きながら受験勉強をしたラジオ世代には興味ある連続ドラマになりそうだ

今もこうして湘南ビーチFMのインターネットラジオを聴きながら(同時に動画で富士山と江ノ島が楽しめる)、東京千駄ヶ谷の研究所内で仕事をしている

2009年3月30日 (月)

地域にはそれぞれ歴史・文化がある、だからこそ面白いのだ

 昨日秋田の鳥海山麓の町、秋田県由利本荘市矢島町の講演先から帰京した

矢島町から眺める鳥海山は、映画”おくりびと(滝田監督)”に出てくる庄内地方から見てちょうど裏側にあたるが、その山容は気品のある美しさであった

最近、ロードショーされた”釣りキチ三平(おくりびとと同じ滝田監督)”のクライマックにでてくる夜泣谷の巨大魚との”格闘の場”の”ロケ地”も(由利本荘市の”法体の滝”)実はご当地なのだ

現在、法体の滝へは、残念ながら雪で道路が閉鎖されていて行くことができなかった

さて、矢島の講演会場でまず目にしたのは、長野県佐久地方の軽井沢から眺めた”浅間山”の額装された大きな油絵であった

どうして長野(信濃の国)の浅間山の大作があるのか?

これには由来があったのだ、何と源頼朝の時代、地頭職として信濃国の佐久から大井一族がご当地に派遣されて土着したとのこと

今から約800年前のこと、しかも約40代前(1代20年とする)の先人のことだ

そして佐久地方の地名と同じものが、いまもご当地に多数あるそうだ

歴史好きの所長は、全国各地の講演先で、その土地土地の歴史・文化資源を確認するが、ご当地も由緒ある土地柄なのだ

今も佐久地方との交流があると聞いて、この浅間山の大作にあらためて”ガッテン”をした次第である

神奈川県逗子市の講演でも、受講生の中に鎌倉幕府の御家人一族の方が参加されていたが、地域にはこうしたそれぞれの歴史・文化があり、だからこそ地域は面白いのである

コミュニティ・ビジネス起業には、こうした地域の歴史・文化資源に着目することからも始まる

初対面の人にまず相手の苗字の由来を聞いてみると、そこには面白い歴史・文化を見て取ることが出来るのだ

2009年3月25日 (水)

WBCは日本愛、活性化の源に”愛”がある

昨日のWBC決勝戦(日韓戦)は日本国中に”元気と活性化”をもたらした

人々は仕事に手がつけれないほど、テレビに熱中したのではないだろうか

それは人々に”日本を愛する心”があったからだ

翻ってみると”地域再生、地域活性化の基本”は何といっても”郷土愛”だろう

”愛”がなければ山は動かない

”愛”のないところに活性化は生まれない

”愛”は人々を熱く、温かくする

今年は”愛”を意識し、行動する年

戦国武将直江兼続の兜にも”愛”が載っている

2009年3月24日 (火)

神田神保町の経済学(2) 大学は文明の配電盤になりうるか!

 司馬遼太郎は、その著作の「文明の配電盤」で大正時代の神田について、「近隣の大学は、みな学校商売のにおいがしていました」と述べている。一方早稲田や慶應義塾が発展した理由について神田から遠ざかっていたからだと述べている。

 この彼の論述をどう解釈すればよいか?

 司馬遼太郎は、大学は自らが文明の配電盤であるとしているが、所長もまさに同感である。神田界隈は商売の街。商品の運命は人々にすぐ消費され、飽きられてしまう。しかし大学はすぐに飽きられては困る存在なのだ。大学は、”真理の追求”をその本分とし、大学自体の存在が商品として消費される環境からなるべく遠ざかっている方が研究者や学生にはよいと判断されたのだろう。

 現実的には1960年代の学生運動が下火になった以降、神田界隈の大学はこぞって東京の郊外部である多摩地区に移転し、八王子市には現在50前後の大学キャンパスがあるという。しかし昨今、都心回帰でユータウンする大学も少なくない。問題が地域に山積するわが国の少子高齢社会のなかで、再び大学の存在価値が問われている。それは経済価値のみに留まらず、大学が果たして文明としての配電盤になりうるかどうかが問われているのである。

2009年3月22日 (日)

神田神保町の経済学(1) 最近の景気はやはり重症だ

 ホソウチ所長は古書店の町・神田神保町が大好きだ。通い始めて20数年は経過しただろうか。研究者という仕事柄、研究書を求めて行き始めたが、最近の神保町は中華やカレーを食べに行くところに変貌している。

 昨日も、いつもの上海料理に舌鼓をし、紹興酒に杯を傾けたが、いつもと様子が違う。客も少ないが、周りで注文する料理がみんな1品オーダーなのだ。店員さんによると昨年のリーマンショック以来、客数と一人当たりの消費単価が落ちてきていると言う。それをカバーするために単価を抑えた小品メニューを新規で追加したが、いまいちお客さんのオーダーは増えていないと言う。

 夕刻の古書店街は人出は多いが、みんなの財布の紐は固い。その証拠に、つい最近まで古本を5~6冊抱えてレジに並んでいたが、今はほとんどの人が1~2冊だ。

 わが国は少子高齢社会なのだ、古書店街は若者が少なく、50歳代以上の本好きマニアがやたら目に付く。所長もそんな輩の一人だ。きっとアナログ的な古書店街にやすらぎを求めて出没する”3丁目の夕日族世代”なのだ。古書店街の昭和建築が夕日を浴びて美しい。そんな雰囲気が漂う神保町界隈なのだ(大学生は、春休みで実家に帰っているか、それとも秋葉のゲーム街に出没中なのか)。

 わが国の最近の景気はやはり重症だ!!

2009年3月15日 (日)

マイナス情報をプラス情報に換えられるか、企業力が問われる新幹線

 所長は鉄ちゃん(熱心な鉄道ファン)、しかも新幹線が大好きである

3/15の日曜日、神戸市での講演を終え、自宅に無事到着、こうしてブログを書く

3月のダイア改正でN700系の新幹線がたいへん乗りやすくなった

行きはN700系のぞみのグリーン車で快適

帰りは新神戸発17:02のN700系新幹線のぞみ(東京行き)

帰り時間が未定だったため自由席の1号車に乗車

運よく1号車の1番E席に着座することができた(東京に向かって1番後ろの車両、さらに1番うしろの窓際の席)

そこで新大阪から乗車した他の乗客がキャスター付きのスーツケースを所長の後ろのスペースに置いて前の座席に着席した

そのスーツケースに何と!珍現象!が起きたのだ!

新大阪~名古屋間で1番E席の後ろから同じ1番A席の後ろまでスーツケースが2往復したのである

N700系は振り子の電車である

振り子作用によってキャスター付きのスーツケースは車両の左端E席から右端A席まで往復運動(2回も)をしたのである

もしそのスーツケースが人体に接触したらただではすまない(怪我のもとである)

複数の乗客の目撃があり、所長も堪りかねて車掌さんにその現象を伝え、改善した方がよいとお話したが、このようなマイナス情報が上層部に上手く伝達されるであろうか

こうしたマイナス情報をプラス情報に換えられるか、企業力が問われる場面だ

この問題が改善されるかどうか、乗客の安全を第一に考える企業にとって企業力が問われるといっても過言ではないだろう

作動実験をしてみると良い

キャスター付きのスーツケースは重いが摩擦係数は小さい

よってカーブでは水平に大きくGがかかり新幹線の車幅左右に大きく振れるのである

しかも1番うしろの車両はさらにテコの原理が働く

3月のダイア改正でN700系の新幹線は大幅に増えた

喫緊に対策が講じられる事を願うばかりだ

(天の声:所長も時にはいいことを言う)

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