リーマンショック以降、世界は再び阿修羅の時代へ
先日東京国立博物館で興福寺の阿修羅展を見てきた。37年ぶりだろうか。奈良への中学の修学旅行以来だ。阿修羅像は目元の涼しさからか、とても悪神には見えない。インド神の中心である帝釈天と戦い続けた敵役の神であり、その後仏教の守護神に変身したそうだ。これから始まる修羅場を鑑み、その悲哀観が全身に漂っているようだ。
所長の近著『みんなが主役のコミュニティ・ビジネス』(ぎょうせい2006年)の”はじめに”で紹介した「環境と経済が大混迷するであろう21世紀初頭の狭間…」でも言ったように、私たち人類は再び修羅場を迎える。阿修羅像はそうした予言を伝えたく、奈良からわざわざ東京にお出ましになったと感じたのは所長だけだろうか。
リーマンショック以降、金融資本主義経済の本格的崩壊がはじまり、一方身の丈、等身大の経済はますます安定感を増すばかりだ。そして、それは適正規模の自立化促進とそうしたもの同士を結びつけようとするコミュニティ・ビジネス・ネットワークの時機到来を意味している。
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