健康な暮らしとは人間が集住することで成立するもの
最近限界集落や限界団地に続いて”買い物難民”の相談事が所長のところに来る。
一人暮らしの高齢者にとって食料品などの買い物は難儀なものの一つである。つれあいがいればまだ料理を作る義務感がでるが一人暮らしとなると別らしい。
大都市圏での暮らしはまだSCや商店街が買い物を届けてくれるが、人口5万人程度の地方都市になると買い物を届けてくれるところはそう多くないらしい。
当然高齢者になると食も細くなるので仕方がないのかもしれない
バイパス沿いに新しくSCが出来、近所の食料品スーパーはそうした大型SCに負けて閉店に追い込まれるところが少なくないという。
週2回程度の地域バスは本数も少なく、当然高齢者は”買い物難民”となる。
ましてや足腰に痛みを抱える高齢者は買い物にも行けやしない。
だから過疎地や地方都市では、都市部が言う”お一人さま”などと優雅なことを言ってられない状況となる。
”お一人さま”なんて何でも揃う大都市住民に好まれる言葉で、地方、過疎地ではけっして良い言葉ではない。
所長はお一人さまより大家族主義の方がむしろ好きである。
人間は所詮感情の動物であり、集住して暮らすものである。
健康な暮らしは、そうした集住のなかで成立するものだ。
わが国にはそうした健康な暮らしを維持できる集住の地域コミュニティが一体どのくらい残っているのだろうか。
すっかり少なくなってしまった
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