日本で一番大切にしたい鉄道”津軽鉄道”
青森県庁での会議の後、津軽鉄道のストーブ列車に乗ってきた。
地吹雪の中、赤あかと燃えるストーブ列車は夢と希望を乗せて乗客を運んでいく。
列車のストーブの上で”するめ”を焼いてくれる販売員の小父さんが演出家として乗務していた。
そして何と、”ふるさと雇用再生特別交付金の活用”で、今まで地元で職探しをしていた20歳代のレディース・アテンダントさんが二人乗務していたのにはホント驚いた次第である(7名のレディース隊がいるそうだ)。
津軽弁による二人の若い女性たちの掛け合い漫才?(地域の観光案内や特産品の情報を紹介する)は、旅情感をいっそう高めてくれる。
津軽娘のこうしたおしゃべりが、この列車の一番の売りなのかもしれない(レディース隊を結成してまだ1年もたっていないそうだ)。
太宰治の生家のある金木駅から五所川原駅まで乗車したが、あっという間の20分間であった。
津軽鉄道は営業距離が本社のある五所川原駅から終点まで約21キロメートルだから、社員さんも27名(嘱託等の10名を含む)しかいないという日本で一番小さい鉄道会社である。
創業して81年だから社屋もかなり年季が入っていて、人間でいえば70歳くらいの古さだ。
帰りに本社で社長さんと会談したが、彼は地元出身の元大手商社マンだそうで海外勤務も長く、古めかしい本社社屋をみんなの先頭に立って支えているような存在感のある人であった。
こうして見てくると津軽鉄道そのものが一つのブランド商品で、津軽鉄道のあらゆるものがコミュニティ・ビジネスになりうる”資源の宝庫”ではないかと思った。
細内所長にとって、”つてつ(津鉄)”は日本で一番大切にしたい鉄道会社である。