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2010年4月28日 (水)

東京は日本で一番のコンパクトシティだ

昨日東京の人口が1300万人を超えたとテレビからニュースが流れていた。

わが国は、少子高齢社会で2006年くらいから総人口が減少する社会に突入し、高齢化率はすでに22%に達している。

そして15歳以下の子供よりも、65歳以上の高齢者の方が多い社会を迎えている。

平日近所の図書館に行ってみると白髪混じりの男性ばかり30人はいるだろうか。

朝から新聞や雑誌を熱心に読みあさっている。

空席がないほどだ。皆さん60歳を超えた団塊世代以上の方々だ。

しかし、そこには同世代の女性たちはいない。

会社勤めを卒業した男性たちが、地域コミュニティで自分の居場所探しをしている。

一方女性たちは、地域コミュニティや家庭に居場所があるから図書館に毎日は行かない。

コンパクトシティを目指す地方都市は少なくないが、一番のコンパクトシティは実は東京なのだ。

自家用車のいらない安価な交通手段が多数あり、娯楽・文化施設も沢山ある。近くに大きな病院も充実し、コンビニも沢山あるから人は皆、東京へ東京へと流れる。

故郷へ帰りたがらない地方出身の若い世代(大学生、専門学校生)ほど、その傾向は顕著だ。

彼らは一様に大学を卒業しても故郷へは帰りたくないと言う

東京は、若者にも高齢者にも、その利便性の高い暮らしやすさが受けている一番のコンパクトシティなのだ。

所長が毎日通勤で使う京王電鉄では乗降客数が増えていると言う。

先日のダイヤ改正では、各駅停車の車両を8両編成から10両編成にし、乗客の増加に対応しているという。

最近65歳を超えた地方の老夫婦(もしくは一人暮らしの母親)が家を処分して娘のいる東京へと引っ越してくるケースが増えている。

余生は娘夫婦、孫の傍で過ごしたいと言う。

地方が衰退していく中で東京はますます社会人口が増え続けるだろう。

一方、地方は社会人口減と自然人口減が加速度的に進み、地域コミュニティの維持が各地で困難になることだろう。

一極集中がこんなところにも影響を与えている。

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