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2010年6月10日 (木)

ゆったりとした時間が流れるまち

 先日久しぶりに多摩ニュータウンの初期開発地区(1970年代にまち開き)である永山団地に行ってきた。

人影もまばらだったが今日は良い面を書いてみよう。

 日中からゆったりとした時間が流れていた。下駄履き商店街といわれる団地の1階にある店舗は、半分ほどシャッターが降りていたが、昭和のレトロ商店街的な面持ちがあり、安心商店街だ。NPO法人の事務所もあり、喫茶のたまり場もあり、デイ・サービスも入居し、高齢社会に対応した業種業態展開だ。

 学童の減少により近くの小学校はすでに閉校になり、校庭では高齢者たちがゲートボールを楽しんでいた。体育館ではソーシャルダンスに取り組む老カップルが十数組いたであろうか、スローなメロディが心地よく聞こえてきた。そこにはゆったりとした時間が漂う。

 尾根の向こう側にある多摩ニュータウンの21世紀団地(稲城若葉台地区、2000年にまち開き)とは好対照だ。若葉台地区には家電量販店が2店舗、医療モール、銀行・郵便局が3店舗、大型のショッピングセンターも3店舗、そして中型だが稲城市の文化ホールや図書館などなどずいぶんと”まち”らしくなってきた。現代の車社会に対応した”まち”になっており、忙しない喧騒がそこにある。少し落ち着かない人工のまちでもある。

 若葉台小学校では児童の急増(高層マンションンの林立)により、児童はプレハブ教室で学んでいる。多摩丘陵の尾根一つ挟んで片や閉校する小学校、片や児童急増のプレハブ教室と正反対の現象が起きている。

 さて、あなたはどちらのまちに住んでみたいだろうか?

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