地域起業は女坂で行こう。
東京の芝にある愛宕神社をご存知だろうか?
江戸時代、余りにも急坂(こうした坂を男坂と呼ぶ)なため、あるとき徳川将軍(お上)が馬で駆け登ってみよ、と命じた場所でもある。多くの武士が挑戦して失敗したが、実際に馬で駆け登った侍が、その後出世したので出世坂とも呼ばれている。
以前ホソウチ所長が勤務していたメーカー系の生活文化研究所に場所が近かったので、昼休みにはよく通ったものだ。
そして、その急な石段の隣に傾斜の緩やかな女性や子供でも登れるもう一つの坂があり、女坂と呼ばれていた。当時は急な石段の方を駆け登ったものだが、50歳を超えたいまは違う。
日本の神社・仏閣にはこうした男坂、女坂と呼ばれる二系統の参道があった。
わが国の地域コミュニティには、かつてその人の置かれた環境や状況に応じて自由に選択ができる”優しい地域社会”がどこにでもあったが、今はそれがない。余裕のない、不安定な地域社会だ。
50歳を過ぎての地域起業は男坂を一気に登るのもいいが、あえて女坂を選択する余裕と自信が必要だ。
だから『中高年や団塊世代の地域デビュー、地域起業は、女坂で行こう。』
現場のCB起業発表会では、最近そう勧めている。
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