資生堂の福原さんと駒井版画
この連休はカレンダー通りにCB総合研究所に出勤し、あとは法政大学大学院のコミュニティ・ビジネス論の講義を4/30と5/7に行い、さらに美術館と図書館通いの平穏な日々を過ごしてきた。東京近美の岡本太郎展と町田市の駒井哲郎版画展に出かけてきた。岡本太郎は後に譲るとして、いま駒井哲郎の版画展が町田市版画美術館で開催されている。こんもりとした谷間の森にある美術館でお気に入りの美術館のひとつである。
駒井哲郎の版画の世界は主に銅版で表現されているが、わが国の銅版画家としては最高水準にある人だ。昭和28年に資生堂で初の個展を開催して以来、資生堂名誉会長の福原義春さんは大の駒井コレクターとして収集に努めてきたらしい。その成果が今回の福原コレクションとして町田市の版画美術館で開催されている。
福原さんとは9年前になるだろうか、直接言葉を交わす機会があった。当時私は立教大学の大学院で兼任講師をしていた。夏季の集中講義で立教大の講師控室で福原さんとお会いし、名刺交換と言葉を交わしたことがある。福原さんはメセナの講義、私はコミュニティ・ビジネスの講義に来ていた。私が全国を講演で歩いていることをお話しすると、福原さんがそれは大変良いことだ。ぜひがんばって続けてくださいと言ってくださったことを今でも覚えている。ちなみに資生堂との御縁は1989年ころだろうか、大阪資生堂でマネジメントの講義に出講したことがある。当時の私は産業能率大学の研究員であった。
私も大の版画コレクターとしてHP上にバーチャル美術館を開設している。駒井版画も2点コレクションしているが、金子光晴詩画集「よごれてゐない一日」にある挿画1の黄色の銅版画(駒井作)が大のお気に入りであり執務室に掲げている。
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