コンパクトタウンの行方は?
拙著『新版コミュニティ・ビジネス』学芸出版社( 2010年発行)の48ページの中で、東京の多摩ニュータウンにある稲城市若葉台地区(2000年にまち開きをし、現在人口は約1万2千人)を取り上げているが、あれから数年が経過し、最近第二期の開発が始まっている。それは京王相模原線若葉台駅の北側、徒歩5分のところにある開発エリアである。
この4月に新規開業を予定している専門大店の大手家電チェーン店に、大手回転寿司チェーン店、そして大手サイクリングチェーン店の郊外型ロードサイド店舗(当方20数年前に日本で最初の業態と言われた近鉄ハーツを取材している)である。当地の商圏人口は30~40万人くらいだろうか。いずれもいま販売戦略を間違えなければ利益の出る業種・業態である。
それにしてもご当地には既存の2つの大手家電チェーンに、3つ目とはマーケットのキャパ以上であり、儲かる業種・業態は他にないのか疑問に思う次第である。同じく若葉台駅構内に大手回転寿司チェーン店がすでに進出しており、これに2つ目の回転寿司チェーン店の進出である。4月からの消費税増税を睨み、企業(小売業)もチェーン店舗のスクラップ&ビルドに余念がない状況だが、今後の競争激化は避けられないだろう。
一つ気にかかるのは、当地区の小学校児童数が数年前に1000名を超えて東京一のマンモス校であると言われていたが、現在は児童数が徐々に減少しているという。ここにも少子高齢社会の影響が如実に現われている。
20世紀最後のニュータウンと喧伝されてきた稲城の若葉台地区だが、果たしてコンパクトタウンの行方はいずこへ。
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