わが国の欧米化はすでに江戸幕末から始まっている
直参旗本の研究から
江戸幕末の欧米化は、1853年のペリーの浦賀来航以降、急速な展開をみせ、徳川幕府は直参旗本の衣装に今でいうところのズボンやジャケット、靴の安易な着用を戒める通達を出している。
が、しかし若い世代の旗本たちの好奇心を押さえることは出来ず、幕府の兵制に欧米化(仏蘭西式の兵制)をいち早く導入し整備している。その証拠の写真が下記である。
出典は、水戸市史中巻(5)より
写真は、東京オリンピック開催の100年前にさかのぼる1864年に水戸に向かう幕府の歩兵の姿であるが、ズボンと靴をはき、先頭の頭は、仏蘭西のナポレオンが被るような帽子を頭にのせている。
この時代、大河 ドラマに出てくる純和風の羽織・袴の衣装よりも 、実はこうした動きやすい衣装の欧米化が旧式であると思われる徳川幕府側(そうしたイメージが定着している)にも少なくないのである。
もう少し時代考証をして先入観にとらわれない大河ドラマをプロデュースして欲しいものだ。
先入観の打破が歴史ドラマづくりにも必要だろう。織田信長(右大臣、右府)の正室を濃姫(帰蝶)といわないように。
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