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2014年9月 8日 (月)

中山間地の地域資源を活かす町内会、自治会

細内所長は、毎年秋になると美味しい味覚を堪能する全国各地をまわる恒例の講演・まちづくりワークショップの旅が始まる。

最近増えているのが遊休農地の活用の相談だ。地主さんが高齢になり、賃貸料なしでもよいからだれか耕してくれないかという相談が多い。そこで遊休農地のある町内会や自治会が窓口になり、地域のテーマ型コミュニティ(同好の士が集合したクラブ的なもの)に委託して小さなコミュニティ・ビジネス(自治会の自主財源確保)を展開する例が各地で増えている。

鹿児島県の鹿屋市柳谷地区では遊休農地にサツマイモを植え、みんなで東京ドームへ野球を見にいこうという目標を立て、遊休農地を活用してサツマイモづくりを開始。さらに出来たサツマイモからイモ焼酎を造り、その売り上げから出た剰余金を町内会の全戸にボーナスとして分配し、地区の住民みんなに喜ばれている。

南信州の長野県喬木村でも伊久間地区のじょうもんクラブが地区内にある遊休農地にトマトを植え、JAを通じて企業にトマトを提供する小さなコミュニティ・ビジネスを生み出している。おいしいジュースの素になる健康トマトを子供と大人が一緒になって作り、毎年秋に収穫する。

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子供達も一緒に植えたトマト畠

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みんなの汗がクラブの貴重な自主財源にかわる。秋の収穫祭もみんなで分かち合う効果がある。

中山間地は地域資源が豊富だ。生産から始まれば、それを加工し、販売まで自ら行えば6次産業(1+2+3は6の和産業)となる。その主体の一つに子供から若夫婦、中高年世代、そして高齢者まで巻き込んで、あらゆる階層を包含する町内会や自治会がその役割を担いつつある。

しかし、これで生業を生み出すとなるとちょと違う。高度な知恵(インテリジェンス)を働かせなくてはならない。

農村コミュニティには少しとんちの効く一休和尚的な人物(風の人)が必要だ

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