自己を習う(学ぶ、知る)とは、多くの職業を経験することで天職を見つけることに繋がる、世田谷の水上勉展
昨日雪がしんしんと降り続く新潟から帰京した。
忙中閑ありで念願であった世田谷文学館の水上勉展を訪ねた。
「展示テーマは、働くこと、生きること」(2年前青森県から委託された研究テーマと同じ)
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10歳から禅宗の徒弟になり17歳で還俗し、作家になるまで37種類もの仕事を経験した水上勉。その生きざまのベースには幼少期に学んだ禅宗の教えがあったとみる。
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道元禅師の正法眼蔵随聞記からの引用話しを水上勉は館内のドキュメンタリー映像で語っていたが、そこから小生が感じとったことは、天職を得るにはたえず自己を習う(学ぶ)ことこそが大切であると、自己を学んだ(多くの職業を通して自分の特性を知り得た)とき、初めて天職を得ることが可能になると小生は受け取った。
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この考え方は、私が20数年前に数年間通った世田谷の耕雲寺座禅会で故鈴木格禅先生からご提唱を受けた時のことばと(水上勉ドキュメンタリー映像の中のことばが)、ほぼ同一の趣旨である、と感じ取った次第である。
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世田谷文学館の水上勉展は12月21日(日曜日)まで開催している。
師走ではあるがお勧めの企画展である。
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追記;私は水上氏がふるさとに作った若州一滴文庫がNPO法人化するとき、大飯町主催の講演会に講師として招かれたことがあり、一滴文庫にて水上勉氏の長女の方に館内をご案内いただいたことがある。また水上氏が晩年暮らした長野県東御市(北御牧)へは2回ほど講演に伺ったこともあり、人の生きざまを描く水上文学には大きな関心を寄せている。
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