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2015年12月

2015年12月29日 (火)

一億総活躍国民会議で話題の「ソーシャルインクルージョン」とは何か

一億総活躍国民会議の菊池桃子委員が首相に提言したことで「ソーシャルインクルージョン」という言葉に再び注目が集まっています。日本語では「社会的包摂」と訳されていますが、なかなか意味が伝わりにくい言葉ではないでしょうか。

 

「ソーシャルインクルージョンと社会起業の役割」

                  

(2004年ぎょうせい 炭谷茂、大山博、細内信孝編著)

 

10年ほど前、細内校長らが上梓したこの本の中では、ソーシャルインクルージョンを「共に生きる社会」 として定義しています。

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では、「共に生きる社会」とは、具体的にどのような社会づくりなのでしょうか。

 

例えば、栃木県足利市にあるココ・ファーム・ワイナリーという農園では、ワイナリーの活動を知的障がい者と一緒に行っています。すごいところは、どんな障がいのある方にも、その人の状態やその人のできること、得意とすることに合わせた働き方を用意しているところです。

 

日本の社会では、いまだに毎日朝から夕方まで働きに行く、という形式の仕事が一般的であり、そこに適合しない人々(子育て中の女性や障がい者、まだ働く意欲のある高齢者など)への配慮が少し足りない側面が見受けられます。

 

どのような方でも社会参加ができる、ひいては賃金をもらい納税者になる。どんな人も地域社会に受け入れられ、そのコミュイティの中でいきいきと活躍するための環境づくりが必要と考えます。

私達が提唱しているコミュニティ・ビジネスという概念の中では、

「地域で生かされないもの(人)を極力出さない」という点をとても大切にしています。つまりソーシャルインクルーションはコミュニティ・ビジネスの根幹に流れる考え方です。

 

過去に細内校長が視察したイギリスでは、障がい者だけでなく、非行にはしる若者たちの就労の場としてソーシャルインクルージョンの視点に基づき、仕事づくりが行われていました。

参考情報:http://www.cbn.jp/lock/NL/CBNLvol17/CBNLvol17.asp

 

社会的弱者も仕事などを通して社会参加ができる多様性のある地域社会をつくる、というのが本来のソーシャルインクルージョンの意味なのです。

 

東日本大震災からの復興を目指している東北地方でも、このソーシャルインクルージョンの視点は注目されています。2014年「被災地ホーム・カミング・デー」というイベントの中で「被災地で仕事を立ち上げる、やってんべ精神でコミュニティ・ビジネスをはじめよう!」と題して細内校長が基調講演と起業ワークショップを行ったことがあります。

イベントのチラシ 講演のレジュメ

参考情報:http://cbhakase.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-d0bf.html

初出:CB総合研究所(細内が代表取締役)が運営する「町の学校ホームページ」より

2015年12月24日 (木)

クリスマス・イブに町の学校のアドレスを変更しました

ブログ閲覧のみなさまへ
細内が校長を務める町の学校のアドレスをクリスマス・イブに変更しました。
新アドレス
また町の学校のホームページでは、用語の解説を始めました。
今回は、一億総活躍国民会議の菊池桃子委員が首相に提言した「ソーシャルインクルージョン」という言葉です。
ぜひご笑覧ください。
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☆ある自治会の熱気溢れるクリスマス・イベントから

2015年12月19日 (土)

2015年のライフワークをふり返って

2015年の師走にあたり、自分のライフワークを見つめ直し、たぐり寄せ、整理してみました。少し長いですが最後までお読みください。

☆細内信孝の等身大のライフワーク☆

 仕事柄、全国各地のみなさまとは、講演やセミナーで一期一会が少なくなかった。これもまた良し。

しかし、そんな中で比較的長く続いた仕事、お付き合いには次のようなものがある。
自治体講座では3年連続開催が一般的だが、千葉県山武市のCB講座は6年間続いた。
大学講師は、法政大学大学院講師の6年間埼玉女子短大客員教授の10年間が、数多い講師歴の中で長く続いたお付き合いだ。
三鷹市の商工振興審議会委員は、11年も続いた。
総務省の地域情報化アドバイザーは、9年続き、現在も進行中のプロジェクトだ。
稼業の有限会社コミュニティビジネス総合研究所は、おかげさまで現在13期の13年目だ。
私の仕事は、山あり、谷ありの知的生業だ。
2015年は、念願であった町の学校を開校した
宮使いとしては、学校法人の総合研究所、銀行の研究所、メーカーの研究所と、やもえぬ事情で移籍を繰り返しながら、やがて独立した。だから野球選手の辛さが分る。
私の人生、研究一筋の30年、一つのことを究め続けてきた人生である。 そこには多くの人々の励ましや支えがあり、感謝している。
当旅のブログも620回を超え、8年間続いている。
それがたまたま武家であったため、婚姻を通じて歴史上の人物に数多く遭遇することができた。歴史好きの小生にはたまらないことであったが、母系をたどれば、だれにでもあるようなことである。人類はみな兄弟である。
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*戦国時代、美濃国関城の城主長井隼人佐道利は、母方の女系、そのまた女系をさかのぼること16代前のご先祖の一人だった(最近判明)。関城に行ってみたいと念じていると、
偶然にも岐阜県から依頼され、2015年11月18日に岐阜県関市で講演をする。その帰りに関城本丸に登城し、関城の案内板(関青年会議所設置)に長井隼人佐道利の名前を見つける。彼の地元での評価は意外に高かった。
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*羽田空港にて、バスで移動し、鳥取行きのANA機に乗り込む。
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鳥取県倉吉市の女性が輝くコミュニティ・ビジネス塾の帰りに鳥取砂丘にて駱駝使いとなる。
今年も稼ぎは少なかったが、私の知的創造作業は充実した一年であった。
みなさまに感謝である。
来年も皆が良い年になることを祈る。

2015年12月10日 (木)

町の学校のホームページを大幅に刷新しました

細内が代表取締役を務めるCB総合研究所が運営する町の学校のホームページを大幅に刷新しました。

興味のある方は、ぜひご高覧ください。
町の学校のWEBサイト⇒ http://www.188school.org
転載歓迎です。関係者にご紹介ください。
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☆石川県白山市のみなさんと記念写真(法政大学がコミュニティ・ビジネスによるワークショップを開催)
<当時細内所長は法政大大学院の講師を務めていた>

2015年12月 5日 (土)

コミュニティ・ビジネス誕生、20周年記念トーク

細内が理事長を務めるコミュニティ・ビジネス・ネットワーク(CBN)の勉強会が下記通り、12月9日水曜日に東京・高田馬場で開催されます。よろしかったらご参加ください。

以下、CBNより転載します。

テーマ 『コミュニティ・ビジネスのこれまでとこれから』

=========コミュニティ・ビジネス勉強会 =======
「コミュニティ・ビジネス」という概念を、 細内信孝が1994年に専門誌に発表し、 翌1995年にコミュニティ・ビジネス・ネットワークの前身となる コミュニティ・ビジネス研究会が墨田区で発足しました。 2015年の今年は、それから20年の節目にあたります。
* 
「地方創生」に向け、市民一人一人の社会参画につながる コミュニティ・ビジネスへの期待は、ますます高まっています。 今回の勉強会では、コミュニティ・ビジネスの 関係者、及びご関心ある皆さまにお集まりいただき、 コミュニティ・ビジネスのこれからについて考えます。
■日 時:2015年12月9日(水)18:30~20:00
■テーマ:コミュニティ・ビジネスのこれまでとこれから
■話題提供者
 細内信孝/コミュニティ・ビジネス・ネットワーク理事長       
 須永和久/コミュニティ・ビジネス・ネットワーク副理事長       
 東海林伸篤/コミュニティ・ビジネス・ネットワーク事務局長
■会 場:高田馬場創業支援センター 3階会議室     
<所在地> 東京都新宿区高田馬場一丁目32番10号 (新宿消費生活センター分館 併設)  <アクセス> JR山手線 高田馬場駅 戸山口より徒歩約2分  西武新宿線 高田馬場駅より徒歩約3分 東京メトロ東西線 高田馬場駅より徒歩約5分
■参加費:無料  当団体20周年記念事業の一貫で、無料とさせて頂きます。
■申し込み :参加ご希望の方は下記URLより、お名前、連絡先E-mailの他、伝言欄に「12月9日CB勉強会参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。
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以上

2015年12月 3日 (木)

御嶽山の麓の下呂市小坂町で講演をします

岐阜県下呂市小坂町において、細内校長が『コミュニティ・ビジネスと地域情報化~地域でジオパークを進めるにあたって~』と題して講演を行います。

御嶽山の麓にある小坂地区が、ジオパークの認定を目指すのにあたり、ジオパークに関わっていく人々がどのようにICTを利活用し、地域の魅力を発信し、有効な経済活動(コミュニティ・ビジネス)につなげていくか、ICTの利活用と環境共生コミュニティ・ビジネス の事例を踏まえて解説し、もし時間があればミニワークショップをします。
詳細チラシはこちら「20151214.pdf」をダウンロード
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日時:2015年12月14日(月)18:30~20:30
場所:岐阜県下呂市農村活性化施設(きこりセンター)
講師:細内 信孝 
参加費:無料
主催:岐阜県下呂市小坂振興事務所
きこりセンターとはおもしろいネーミングですね。

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