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2016年1月21日 (木)

加島祥造の詩集「求めない」を求める

老子思想のタオ実践者の加島祥造氏が昨年末に亡くなった。92歳を超えての鬼籍入りだ。

私も青春時代の4年間信州の二つの谷に住んだことがあり、特に伊那谷の宇宙観はタオ思想を知る上で最適な空間の一つだ。
そんなとき彼の書籍に出会った。そして彼の伊那谷移住を知ったとき、その行動に共感を覚えたものだ。
最近彼の鬼籍入りを知り、再び彼の詩集「求めない」を求めた。
一昨年から昨年にかけて、まちづくりのアドバイザーで伊那谷にある喬木村を数回訪ねた。伊那谷の山脈スクリーンに映える朝焼け、夕焼けに大いに感動したものだ。まさにタオの世界がそこにあった。
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いま彼の詩集から知ったことは求める欲望があるから人間なのだ。人間は欲があるから自己の存在に気づくのだと。
30歳のころ通っていた世田谷耕雲寺の座禅会で駒沢大学の鈴木格禅先生のご提唱の中でも同じことを聞いた。仏教の考えでも人間の五欲を説いている。
欲をなくしたら人間じゃない。生身の人間だからこそ欲が出、煩悩がわいてくるのだと。
しかし今の資本主義経済は欲望の渦がネットワーク化し、巨大化している。いつ泡となって消えるか分からない。
還暦手前で再び人生の岐路に立ち、加島先生の「求めない」に今後の進むべき道を求めて我思案中だ。
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☆日本の児童文学者、ネイチャーライター・椋鳩十先生も伊那谷の喬木村出身だ。

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