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2016年2月

2016年2月29日 (月)

新しい意思表明の方法(SNS・クラウドファンディング)が動き始めている

先週末の夕方のTVニュースで埼玉県川越市のスカラ座が紹介されていた。

ここは、NPO法人が運営する市民シアターであるが、運転資金にいつも窮しているところである。
私は、数年前頼まれて、ここで「地域デビュー」の講演をしたことがあり、映画館の前方の席を外して、少し変わった会場で話しをした記憶がある。
さて、スカラ座は川越の老舗の映画館であるが、オーナーが高齢となり、館を閉じる意向であったが、市民の熱い思いでNPO法人として再生した老朽の映画館である。
だから設備投資がなかなかできず、3年前にもSNSのクラウドファンディングで200万円調達し、アナログ映写機からデジタルの映写機に買い替えたばかりであった。
TVニュースによれば、今回は館内のトイレが故障したが、修理に60万円ほどかかるらしい。そこで今回は、少し遠慮してSNSのツイッターで窮地を救ってほしいと呼びかけたらしいが、館内の募金箱には現在6万円しか集まらないらしい。
今回民放テレビのニュースで紹介されたので、SNS・クラウドファンディング対SNS・ツイッター+民放TV(マスメディア)の競争は、果たしてどちらが勝つか?結果は後日のお楽しみである。
SNS・クラウドファンディングの威力はけして小さくない。先日も”親に恵まれない赤ちゃんを救う”全国組織の立ち上げ資金に、目標額2500万円がたったの9日間で”1200人の賛同者による善意の心”が成立した。
新しい意思表明の手段(SNS・クラウドファンディング)として、もう一つの経済が動き始めている。
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2016年2月28日 (日)

自治体のSNSによる戦略的情報発信を考える

当ブログ(ココログ)のアクセス分析(地域全デバイス)によれば(仕事の関係で47都道府県の各地で講演、助言活動をしている)、おかげさまで今月も全都道府県で当ブログが見られているようだ。

そのなかでこの1年間アクセスの少ない都道府県を見てみよう。
北から岩手県、秋田県、佐賀県、大分県、宮崎県、熊本県である。
この5県はアクセス数が少ない。
その地域特性は東北と九州である。この特性をどうとらえたら良いか?
まもなく3.11が来るが、東北被災地の生活と当ブログ内容が一致しないのか。それとも復興が進んでいないのか。当ブログの連載は630回を超えるので検索による閲覧も少なくない。
九州地区は生活・文化圏が違うのか。最近講演や講座で訪問した該当県の市に八代市、人吉市、都城市などがあり、過去に大分や宮崎、佐賀でも講演している。けして接点がないわけではない。
ココログのアクセス分析は、こうして便利でたいへん興味をそそられるものだが、まだ謎が残る。
最近総務省のICT地域マネージャーとしてある自治体のSNS活用のご相談に預ることがあったが、こうしたSNS・ブログ分析も自治体のシティ・コミュニケーション戦略の一環として必要になってきている。
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☆シティ・セールスにはゆるキャラやアニメが活躍している

2016年2月22日 (月)

マイナス金利の資金を社会貢献しているNPO法人に投入できまいか

赤字?でも、債務超過?でも、潰れない?、社会貢献型のNPO法人がある。

金融機関から借り入れをしない、できないNPO法人だ。
担保がない、保証人がいない、などなど理由は多々あるが。
そうしたNPO法人だから代表理事や一部の支援者たちから個人的借入れで法人を維持している。
最近信用保証制度も付き、NPO法人も一部の金融機関から借り入れが可能となったが、
しかし赤字のNPO法人には貸し出すところがない。
NPO法人の存在価値が試されている。
経済価値でない、存在価値がいま試されている。
わが国のマイナス金利のつく資金を、こうした社会貢献型の赤字のNPO法人に投入できないであろうか。
モモ基金の存在がいま社会に問われている。
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2016年2月15日 (月)

イクメンは勝小吉に学ぶべし!

学生の頃読んだ子母澤寛の「父子鷹」を再読しているが、勝海舟の父親・勝小吉は幕臣の小普請組(家禄41石)で今風に言えば自由時間のたくさんあった人。

こうした人物には人間的な深みとパッションがあり、父親の愛情を全身全霊で受けて成長した子供に逸材が生れるケースが少なくないという。
小吉の息子・勝海舟(麟太郎)もその一人だ。
イクメンは本来かくあるべし。
東京都墨田区両国には旗本男谷家(小吉はここから勝家へ養子に出た)の屋敷跡があり、いまは両国公園となっているし、息子麟太郎の病気快方を願い、小吉が水籠りしたことで有名な能勢の妙見山も近所にある。
現在、墨田区役所前には勝海舟の銅像が建ち、能勢の妙見山にも地元住民から愛された勝海舟先生の胸像がある。こうした勝小吉・麟太郎のような父子鷹・親子鷹(親子が一つの目標に向かって努力する姿)が、現代のイクメンの目指すべき方向の一つではあるまいか。
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☆能勢の妙見山に建つ勝の胸像
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☆本来、妙見山は旗本能勢家(本貫地は摂津、いまの大阪府)の守り神であった。小生、ご縁あって昨夏その能勢家の妙見山を尋ねる機会を得た。
妙見山は道教の北極星信仰であり、葛飾北斎も北極星を信仰していた。
関東に多い星宮神社もその一例である。
あの徳川家康もその信奉者であり、日光東照宮の陽明門の真上には北極星が輝いている。

2016年2月11日 (木)

町なかにある中小のスーパーや地域たすけあいは小中学校とともに消えていく

ある地方都市の中心市街地にある老舗スーパーがこの1月末で閉店した。

創業から124年にわたり庶民に親しまれてきた下町の商店・スーパーであった。
このスーパーのある下町には、かって小学校が4校あったそうだが、今は統合されて1校しかないという。
地方都市の少子高齢化問題はどこも深刻である。
このスーパーのあった商店街では、地元自治会やコミュニティ協議会、商店街等が協力して高齢者の買い物支援、生活支援をして、商店も地域通貨を媒介として高齢者の注文や配達に応えていた。
そして地域通貨の事務局機能をこのスーパーが担っていた。
どこの地方都市でもそうだが、郊外のバイパス沿いや高速道路のインターチェンジ付近に大手流通業のショッピング・モールができ、クルマで週末に纏め買いをする家族連れが目立つ昨今だが、中小のスーパーは駐車場も少なく、価格競争でも大手流通業にはかなわない。付近にコンビニまでできれば太刀打ちできない。
こうして町のなかにある中小のスーパーや地域のたすけあいコミュニティは、小学校や中学校とともに消えていく。
少子高齢化による人口減少社会がまちにいかに大きなダメージを与えているか、打開策は待ったなしの状況にきている。
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☆地方都市でも高層ビルが目立つようになってきた

2016年2月 2日 (火)

マイナス金利で児童文学者エンデの「モモ」の時間泥棒の時代が来るかもしれない。

あるまちかど情報から。

昨年の12月まで比較的多かった飲食業界の求人。
今年の2月に入り、大幅に求人数が減っているという。
30歳代の業界関係者からの情報だ。
日銀がマイナス金利を導入するということはどういうことか?
80数年前、世界的な大不況期に地域通貨ブームが欧州で起きた。使わないと価値が減る通貨だ。
いわばマイナス金利の通貨だ。
わが国もまだ銀行間だけだが、国民を巻き込んだ日銀券にも適用される。
自然界のものは腐る、減るものだが、お金だけプラスの金利が付き増えるもの。金利は経済の原動力だが、ネット社会ではマイナス効果の方が大きい。
本当はお金が減ることは良いこと。自然の法則にそくしているからだ。
ドイツの児童文学者ミヒャエル・エンデの「モモ」(時間泥棒)の時代が来るかもしれない。
時間泥棒に会わないためには、自由時間をたくさん作り、身の丈サイズ・等身大の生活術を身に付けよう!
☆下記の写真は自由時間評論家故・つばたしゅういち先生からのお手紙。
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☆自由時間を多く持つことは、宇宙の摂理(タオ)に即した生き方だ。
私もかくあるべし!

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