日本の社会的企業家の矜持
コミュニティ・ビジネスといえば、地域住民が地域の問題にビジネスの組織をもって取り組み、地域資源を活用しながら自ら問題を解決しようとすることであるが、その学際的な本質は、コミュニティの共同体論、地域の活性化論、社会的起業論、NPO論、ボランティア論、社会参加論などの総合的な視座から成立している。
コミュニティ・ビジネスにおいて現場で主役となる人々は、団塊世代の退職者や子育てを終えた母さん、そして障がい者や失業者、子育て中の母さんであり、みんな働きたいと願ってきた人々である。そうした彼らを牽引するリーダーは“社会的企業家”とも呼ばれている。
社会的企業家とは自己実現をしながら社会を変革して行こうとするベンチャー精神を持つ起業家をいうが、最近若い起業家をそうした呼び方にすることが少なくない。しかし、それはけっして若い起業家の専売特許ではない。サミエル・ウルマンの言葉を借りれば、青春という“熱い心”と成し遂げようとする“実行力”を持ち合わせれば、それは年齢や性別を問わないものだ。
コミュニティ・ビジネスは、地域の諸問題に地域の仲間と一緒に取り組み、ビジネス組織を持って中長期に取り組んでいくものである。1~3年という短期間で地域の困った問題が解決するものではない。息の長い取組みであり、郷土愛をもって新しく創っていくものである。
その先人たちを挙げれば、長野県小川村の㈱小川の庄の権田市郎さん、栃木県足利市の社会福祉法人こころみる学園・有限会社ココファームワイナーの川田昇さん、滋賀県長浜市の㈱黒壁の笹原司朗さん、愛知県長久手市の愛知たいようの杜・ゴジカラ村㈱の吉田一平さん、東京都墨田区の車いすメンテナンス業の有限会社さいとう工房の斎藤省さんなどがいる。そして彼らのアクションや成果物は、地域文化の創造の領域までに高まっている。
私は、そうした郷土愛を持って地域社会を元気にする事業を展開する、すなわちコミュニティ・ビジネスとして真摯に取り組んでいる彼らに対し、尊敬の意味を込めて”真の日本の社会的企業家”と呼んでいる。
<生産性新聞への寄稿>に一部加筆して作成>
アートは見る人の心を温かくする
☆彡
« 私の生き方、働き方、研究道について | トップページ | 岡山県コミュニティビジネス創業フォローアップセミナー »
「細内所長のコミュニティ・ビジネス探究」カテゴリの記事
- 再録:2017年2月17日細内所長ブログから、表現者の先達、久米宏さんを悼む(2026.01.14)
- 探究心は若いうち(小学生)から鍛えろ!(2025.11.07)
- 私の著作58冊で、稲城市立図書館への寄贈本は100冊を達成しました(2025.10.01)
- 私の研究本論、コミュニティ・ビジネス(2025.09.03)
- 若者には、研究者はおススメの職業である(2025.07.29)
この記事へのコメントは終了しました。




コメント