ある社長の遺言『世の中の潮目を機微にとらえ、チャンスに乗ることが大切』
15年も懇意にしてもらっていた社長が亡くなられたことを新聞の訃報欄で知った。たいへん寂しいものである。2016年2月にお会いしてから、その後しばらく会っていなかった。
最後の面談で、社長の腹の手術跡を社長室で見せてもらった。その真っ直ぐ縦に伸びた腹の傷跡を触るように指示された。それはビジネスという戦場における向こう傷、すなわちビジネスの勲章であるという。
社長(後に年商830億円の業績を上げ、業界トップに躍り出る)は、会社経営の苦境時(社長39歳ころ)に胃潰瘍を起こし、緊急の手術を受けたという。そこで経営者の誰もが、苦境の二つや三つあるものだと諭された。
小さい会社ほど資金がショートしがちで、いつも自転車操業だが、そこを乗り越えない限り会社の成長は望めない。
社長室を退室する際に、当方に向かって「君の会社は増資のチャンスが2回もあったよ」と激励された。
「世の中の潮目」を機微にとらえ、チャンスに乗ることが大切であることも教えられた。それが最後の言葉となった。
ご冥福を祈る
合掌
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