20数年のコミュニティ・ビジネスに関する研究活動を振り返る
私たちは1990年の前半から、まちづくりの視点から住民や(テーマ)コミュニティが主体となる地域経営の新しい手法の開発として、それにコミュニティ・ビジネスという名前を付け、地域で個人やグループが自立する住民像を描きながら、そのスキーム開発の研究をすすめてきたが、これはイギリスのスコットランドで先行していたCBとは違う、日本独自のまちづくり文化や法制度にもとづくものであった。
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私たちがイギリスのCB、すなわちコミュニティ協同組合の存在を知ったのは、1996年に当時私が勤務していたヒューマンルネッサンス研究所(オムロンの子会社)を訪ねてきた兵庫県庁の政策課題研究グループの人々からであった。前年の神戸淡路大震災の復興に、私が日本工業新聞のシンクタンクの眼に寄稿したコミュニティ・ビジネスについてもっと話を聞きたいと、わざわざ神戸から数名の方が東京虎ノ門のオフィスに来所したものである。
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翌年現地を訪ねてみようということで早速スコットランドのCB支援組織CBSを訪問したが、私に同行したのは、当時一橋大学大学院生の村山君(現・福岡県立大学准教授)であった。村山君は研究アシスタントとしてヒューマンルネッサンス研究所の私の元に出入りしていたのである。(つづく)
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