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2022年3月

2022年3月31日 (木)

コミュニティ・ビジネス、CBサロンの思い出

20年前に、仲間たちと一緒に実施(2002年9月4日)したコミュニティ・ビジネスの講演ワークショップ(主催:コミュニティビジネス総合研究所=CB総研)のご案内(チラシ)が出てきた。現在のCB総研の登記前のもの)たいへん懐かしいチラシだ。当時私は、すでに計画技術研究所の須永和久氏と一緒に設立した非営利組織のコミュニティ・ビジネス・ネットワーク(CBNは1997年3月の設立)の理事長(現在会長)も兼務していた。

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2000年に入ると、私は、当時主任研究員として在籍していたヒューマンルネッサンス研究所(HRI)の承認を得て、法人化する前の任意団体、コミュニティビジネス総合研究所の所長も兼務していた。

そのチラシは、澤登信子氏に誘われ、私がその研究所の所長として主に学術研究面を担当していた。永澤氏も事務局として参加というものである。チラシのお問い合わせ先に、その名前を見つけることができる。

その後、私はHRIを退職して完全独立し、正式にコミュニティビジネス総合研究所を会社として法人化し、その代表取締役兼所長(CBによる地域活性化・地域再生の考え方を普及する社会的企業の代表)に就いたのである。また澤登・永澤氏たちはCB起業をサポートするNPO法人を新たに設立し、それぞれが有限会社とNPO法人になったのである。

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1994年よりの細内所長のコミュニティ・ビジネス関係の著作は36冊を数える。写真は、東京都稲城市の中央図書館に寄贈されたその著作。

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☆彡

2022年3月10日 (木)

コロナワクチン接種後の副作用緩和に『ライオンのおやつ』を見るのが一番の良薬(おやつ)だ

2回目のコロナワクチン接種後の副作用?で帯状疱疹を発症し、やっと体の痛みも少し和らいだので、気分転換に公立図書館に行き、新刊コーナーに並んでいた『ライオンのおやつ』(原作小川糸 NHKエンタープライズ DVD4枚のセット)を借りてきた。
ヒロインの顔が4ケースとも同じで、4つの同じ顔が一列に並んだパッケージの“シンプルさ”に魅せられ、またタイトルの『ライオンのおやつ』というユニークさに惹かれ、借りることにしたのである。そもそも「ライオンの家」はホスピスの名前で、おやつとは午後3時に出される入居者(患者さん)の思い出のおやつ、というわけだ。
見始めると、病を抱えたヒロインのホスピスでのスローテンポな暮らしとその色調がモノトーンなシンプルさで、かって25年前に調査研究で訪問したスイスのドルナッハにあったシュタイナー本部の町の雰囲気、環境に似ているな、と1ケース目のDVDをしまい始めたとき、スイスでの風景が私の脳裏をよぎった。
その後、16年前に母をホスピスで看取ったとき、日本のホスピスの配慮のなさに失望した。個室の病室にどこもテレビが置いてあったのである。テレビの放映されている日常の暮らしの中で、旅立ってもらうためにテレビが置いてあると、担当者が言っていたが、患者もその家族もホスピスにテレビは必要ないだろう。むしろ私はその無神経さにいら立った。
今の日本社会で人智学のシュタイナー(ライオンのおやつ)のようなスローな暮らし、シンプルライフを維持できる場所は、もはや人里離れた山奥か、小さな離島ぐらいしかないのであろうと、4枚目のDVDをしまうとき、そう思った次第である
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そして、今も昔も、喧噪の中でひしめきあい、世知辛い世の中が、わが愛すべき日本なのである。
☆彡

2022年3月 8日 (火)

戦後日本に生き残った先人達の合言葉を嚙み締める

戦争は絶体反対だ。どんなことがあろうとも。

父の実家には、私が小学校5~6年ころまで手掘りの防空壕が残っていた。それは戦後25年経過しても、その存在を際立てさせていた。その頃は”暗闇のごみ捨て場”になっていたが、父から防空壕には絶対近づかないようにきつく命じられていた。

父の実家は陸軍14師団のある町で、中島飛行機の製作所(戦闘機を造っていた)が実家から東2キロのところにあった。そして北1キロのところには国鉄の駅があり、戦時物資を戦地に送り出していた。戦争中の爆撃の怖さを叔父たちからよく聞かされていた。製作所が幾度かの爆撃によって真っ赤に燃え上がった。そしてサイレンが街中に響き渡った。国鉄の駅では戦闘機による機銃操作によって多くの人々が亡くなった、と。国鉄駅前には、創作版画で有名な川上澄生が家族と一緒に住んでいたが、戦況が厳しくなり、とうとう彼は旧制中学の教師を辞して、妻の実家がある北海道の白老町へと家族と共に疎開した。

戦後義手や義足を付けた傷痍軍人さん達が、町の駅前で古びた戦闘帽に白衣を着ながらアコーディオンを弾く寂しい姿に、子供ながらにとても悲しく感じた。やがて1964年の東京オリンピック開催とともに彼らは街中から消えていった。

そして父は、叔母3人と祖母を戦禍で亡くしている。

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還暦を過ぎた私が、直接戦争帰りの教師や町の人々から聞いた『戦争は絶対起こさない』ことが、戦後の日本で生き残った先人達の合言葉だ。いまヨーロッパで起きていることは、けして他人事ではなく、日本でも77年前に起きたことだ。

いまは、こうしたことが次世代に正しく伝えられていない。たいへん残念なことだ。

2022年3月 2日 (水)

岸田総理のいう新しい資本主義とは何か?

冷蔵庫を買い替えたら、その家電量販店で2か月間しか使えない期間限定のポイントが付いた。販売目標を設定し、その枠内で消えるポイント枠を設けたものだ。

これは戦前のヨーロッパ・オーストリーのチロル地方のヴェルグルという町で使われた地域通貨の方式と同じ様なものだと直感した。

再びポイントが活用され、価値が再び循環する。しかもICTを活用したうまいやり方だ。それには利子がつかない、価値が時間とともに目減りする、地域通貨の法則とほぼ同じである。

コミュニティの視点からみれば、一方はヴェルグルという地域コミュニティの場での出来事、また、もう一方は家電量販店のネットワーク内のいわばテーマコミュニティへと進化したもの。

コミュニティの在り様も、現況ICT下の”ビジネスという魔物(こうしたエレメント同士がネットワーク化し既得権のあるアナログ社会を壊し、電子データの構築と活用による新しい資本主義の社会を作っていくのだろう。私は、電子データによる資本主義を新しい情報財による資本主義と呼んでいる)”の中で、こうして世の中は再び大きく進化し始めている

元総務省地域情報化アドバイザー(13年間継続で委嘱を受け続けたアドバイザー)  細内所長

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