今回の投稿で当ブログは、1551回目の投稿になります。それを記念し、細内の旧HPのTopicsから以下転載です
当時英国の社会起業家の役割と組織の在り様が記されています。わが国おいては、今でも参考になるかと思います。
ユーモアあふれる英国での修了書
2003.9.11~9.22 今回、日英の社会起業家交換プログラムの一環で、細内がブリティッシュ・カンシルから招聘され、英国の社会起業家たちと交流してきました。約2週間にわたり彼らと一緒に英国のCBの現場を視察しました。 詳細は「C.B.N.」ホームページ内のコミュニティ・ビジネス通信vol.17にも掲載されてます。
以下はCBN定例会にて報告された概要です
コミュニティ・ビジネス・ネットワーク 2003年度
第3回定例会 CBN事務局作成 【題目】イギリスにおけるコミュニティ・ビジネスの動向 -CANの概要とプロジェクト事例- 【講師】細内信孝、CBN理事長、埼玉女子短大客員教授
CBN細内理事長より、英国におけるコミュニティ・ビジネス活動状況をお話しいただきました。これは、昨年9月に行われた、日英社会的起業家交流プログラムで英国を訪問された際のレポートで、今回は、英国における社会的起業家創発の全英的ネットワークであるCAN(Community Action Network)を中心にお話しいただきました。
以下配布されたレジュメの要約と質疑応答です。
CAN(Community Action Network)の創設者の1人である牧師のAndrew Mawsonは、ロンドン東部のブロムリー・バイ・ボウという町のコミュニティ再生(教会を有効活用した健康生活センターの創設)に大きな役割を果たした「社会起業家」。このAndrew Mawsonと、社会起業家Adele Blakebrough、そして、Helen TaylorThompsonの3名が、1998年にCANを創設しました。 「社会起業家」とは、「政策的にアプローチできない地域社会の諸問題に対し、地域住民の積極的な参画を促しながら、行政や起業などのさまざまな団体と連携して、創造的な解決を図ることを支援する人のこと」(『英国の市民社会』The BritishCouncil)を意味します。 CANのビジョンは、「より効果的・効率的に社会問題を解決する新たな起業家の取り組みを支援すること」にあります。コミュニティの人々をつなぎ、ボランティア・非営利組織-行政-企業間の連携をはかることで、このビジョンの具現化を実践しています。
このビジョンの実現に向けて、CANは、(1)社会起業家の数を増やし、彼らの事業の質をあげること、(2)プロジェクトで彼らと協働すること、(3)社会起業家がお互い支援し合うためにネットワークを利用することができることを中心に実践しています。こうして、CANは、英国において、社会起業家の育成とネットワークを構築してきました。CANの組織体制は、本部(ロンドン)の下に8名のRegional Directorがいおり、各地域での活動をサポートする体制となっています。
事業概要 CANの具体的事業には、CAN-Onlineによる情報提供、ロンドン及び各地域のCenterでの直接的な起業支援があります。 CAN-Onlineは、Eメール、電子会議、掲示板、「補助金」情報などのデータベースで構成され、700名を超える会員が、このネットワークを共有しています。中でも、資金調達(地域再生プロジェクト、助成金など)に関する情報は2,000を超え充実しています。 CAN Centerは、オンラインを補足する役割を担い、人々が直接に情報交換・意見交換することが可能となっています。なお、会員は、「プレミア会員」「スタンダード会員」「ベーシック会員」と3種類あり、会員別に、受けられるサービスが異なります。 このような活動を展開するCANの特徴を細内理事長は、(1)全英最大・行動重視のアプローチであること、(2)積極的な連携・基金づくり、(3)国際的なネットワーク(現在、オーストラリアにCANと連携した社会起業家ネットワークを有しています。また、アメリカ、南アフリカ、南アメリカ、東西ヨーロッパの政府や組織との契約を通じて、英国以外にも、国際的なネットワーク構築に意欲的です)としています。
【事例紹介】 CANが携わっているCommunity Action Furness Projectsの事例がいくつか紹介されました。
以上
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