国の成長力と兄弟数について
国の成長力を示す指標になにがあるのか。このテーマの設定には、講演先で各地の中心市街地や過疎地での衰退を見て思いついたことだが、一つには子供の兄弟数があるだろう。
へっぽこ先生は50歳で3人兄弟、その両親の兄弟は各6人兄弟、祖父母の兄弟は6人~11人と明治維新以来、わが国は富国強兵の国策に基づいて産めよ増やせよと人財を増やしてきた。その時代背景には、祖父母の生まれた時は日清・日露という国家戦争の時代、父母の時は世界恐慌の時代、へっぽこ先生の時代はもはや戦後でないという復興成長への時代と各時代ごとに国家目標があった。
へっぽこ先生の子供の時代は、1人っ子ないし2人兄弟の少子化時代である。兄弟数を国の成長力という視点に置き換えてみると、今後、わが国の成長力は衰えざるをえないだろう。子供を増やすという国家戦略に大義が見えない現況では、国の成長力に期待が持てない。よって、わが国は高齢者ばかりで地域に子供がいないという一層深刻な地域社会を多数抱えることになるだろう(5月8、9日とも拙著「みんなが主役のコミュニティ・ビジネス」ぎょうせいに加筆)。